摩利支天ご縁日|7/1 (月) 午前11時から護摩と法話

仏教史研究ハンドブック

仏教史学会編『仏教史ハンドブック』法蔵館

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今年読んだ本で、一番ハマったのが、これ!

仏教史研究ハンドブック

なんとなくわかっているようで、よく知らないことが、いっぱい‥

各項目ごと、コンパクトにまとめられているので、読みやすいです。

大切な基礎資料や参考文献など、あげてくださっています。

ページをめくりながら、仏教が来た道をたどります。

楽しいですよ〜

仏教史研究ハンドブック 仏教史学会〔編〕

インド、アジア諸国・地域、中国・朝鮮半島、日本の〈仏教史〉に関する研究テーマを地域横断的、通時代的に見渡しながら、わかりやすくコンパクトにまとめた入門書。

仏教史を学び始めたい人、はば広く、深く知りたい人に最適!

法蔵館 定価:2,800円(税別)

 

ちょっと、ビックリ!

 

たとえば、日本における神仏習合(しんぶつしゅうごう)のページです。

 

そもそも「神仏習合」といえば、日本古来の神さまと外来宗教である仏教とを結びつけた信仰のこと。すでに奈良時代から寺院に神さまがまつられたり、神社に神宮寺(じんぐうじ)というお寺が建てられていました。

 

そこで神さまに捧げるために、お坊さんがお経を読んで、神さまが仏教を守る‥ そんな、持ちつ持たれつの間がら。それを「神仏習合」といいます。

 

なのでテッキリ、日本で生まれた信仰のカタチだと思っていました。

 

ところがです。

神仏習合に関する研究史は膨大であるが、その最初のものとして注目されてきたのは、辻善之助の研究である。

辻は、仏教伝来以後の神仏習合が護法善神思想から神身離脱思想へ、そして本地垂迹説へと段階的に展開する構図を指示した。

明治期に辻が提示したこの習合の構図が、以後定説的に取り扱われ、神仏習合が生まれた背景について、思想的側面や社会経済史的側面から考察が進められてきた。

そこに大きな転換が生まれたのは、1990年代半ば以降である。

神が仏教に帰依したいと願う神身離脱と類似の表現が、中国の史料(『梁高僧伝』巻1「安世高伝」など)に見出されることが注目され、神身離脱や護法善神の思想は日本で生まれたものではなく、仏教と同様に大陸からもたらされたものであることが明らかにされた。

これまで、日本国内で発生し、完結すると考えられてきた神仏習合というテーマが、広くアジア地域の問題として拡大されることになった。

(『仏教史ハンドブック』第3部 日本 第1章「日本古代」P.186-7)

神仏習合は、日本国内で生まれて段階的に展開した思想ではなく、神仏習合の理論自体、中国仏教からの影響だったんですね。はじめて知りました。

 

日本だけではなく、中国の神仏習合の史料まで、目を通しておかないといけませんね。

 

最近の仏教史研究の深さと広がりの一端をかいまみる思いがしました。

 

第1部 インド、アジア諸国・地域

第1章 インド 

総説

第1節 初期仏教

第2節 部派仏教 

1 教団の分裂/ 2 阿含とニカーヤ/ 3 アビダルマ

第3節 仏伝文学・仏教説話

第4節 初期大乗経典

1 般若経と浄土系経典/ 2 法華経と華厳経

第5節 中・後期大乗経典と密教経典 

1 涅槃経と如来蔵系経典/ 2 大日経・金剛頂経など密教経典

第6節 大乗諸学派 

1 中観学派/ 2 瑜伽行唯識学派・仏教論理学派

第7節 仏教遺跡・仏教美術 

1 仏塔・石窟寺院/ 2 仏像の起源とその展開

特論 インド仏教研究における梵文写本の資料的価値

参考文献

コラム ブッダの生涯

第2章 アジア諸国・地域 

総説

第1節 中央アジア 

1 中央アジア地域における仏教

第2節 チベット 

1 仏教の伝来と受容の歴史/ 2 仏教文化(チベット・モンゴルの仏教美術)/ 3 ボン教の歴史的概要

第3節 スリランカ 

1 仏教の受容と展開/ 2 仏教寺院(遺跡)

第4節 ミャンマー(ビルマ) 

1 仏教の受容と展開/ 2 仏教寺院(遺跡)

第5節 タイ 

1 仏教の受容と展開/ 2 仏教寺院(遺跡)

第6節 カンボジア 

1 仏教の受容と展開/ 2 仏教寺院(遺跡)

第7節 インドネシア 

1 仏教の受容と展開/ 2 仏教寺院(遺跡)

第8節 ベトナム 

1 仏教の伝播と受容 / 2 仏教寺院(遺跡)

基礎資料・参考文献

コラム ウイグル仏教

第2部 中国、朝鮮半島

第1章 中国 

総説

第1節 仏教の伝来と展開 

1 訳経事業 / 2 経録

第2節 国家と仏教 

1 崇仏の皇帝たち/ 2 教団の統制/ 3 仏教弾圧/ 4 教団の自治

第3節 非漢族政権と仏教 

1 北魏/ 2 契丹(遼)・金/ 3 モンゴル・元

第4節 活躍した僧たち 

1 中世(1) 隋代まで/ 2 中世(2) 唐代/ 3 近世 宋・元代

第5節 社会のなかの仏教 

1 法会と在俗信仰組織/ 2 民間信仰

第6節 大蔵経 

1 大蔵経通史/ 2 大蔵経の類型

第7節 石窟寺院 

1 中国の仏教石窟/ 2 敦煌/  3 雲崗石窟・龍門石窟

第8節 仏教史料 

1 仏教史書/ 2 石刻/ 3 文物

基礎資料・参考文献

コラム 中国浄土教思想史

コラム 西夏と仏教 

第2章 朝鮮半島 

総説

第1節 朝鮮仏教通史 

1 古代三国・統一新羅時代/ 2  高麗時代以降

第2節 朝鮮仏教の独自性―正統と異端/独自性

第3節 国外との関係

1 新羅以前のインド・中国・日本との交流:師茂樹/ 2 高麗と宋・契丹・元・日本

第4節 国家と仏教(護国仏教) 

1 古代/ 2 高麗時代の国家が行う仏教儀礼

第5節 他宗教との関係 

1 古代における儒教・道教等との関係/ 2 朝鮮時代の仏教弾圧/ 3 近代における他宗教(キリスト教)との関係

第6節 仏教文化(仏教美術)

基礎資料・参考文献

コラム 中国・朝鮮半島の近代仏教史

第3部 日本(古代・中世・近世・近代)

第1章 日本古代 

総説

第1節 仏教の伝来と受容

1 飛鳥仏教の展開/ 2 古代寺院の造営と東アジア

第2節 奈良仏教 

1 僧尼令とその実態/ 2 国分寺・国分尼寺の建立と大仏造立/ 3 行基と行基信仰/ 4 出家と得度と受戒/ 5 僧尼身分と僧位僧官

第3節 平安仏教

1 最澄・空海と「平安仏教」/ 2 宗の成立と展開/ 3 大寺・定額寺から御願寺へ/ 4 法会とその歴史的展開

第4節 日本古代史と仏教史料

1 正倉院文書と奈良仏教/ 2 仏教説話集の世界:北條勝貴/ 3 出土文字資料と古代寺院/ 4 仏教文物と古代仏教史

第5節 古代仏教とその周辺 

1 神仏習合/ 2 仏教と諸宗教/ 3 御霊信仰/ 4 対外交流と仏教/ 5 日宋外交と僧侶/ 6 聖の原像と展開/ 7 女性と仏教

基礎資料・参考文献 第3部 

第2章 日本中世 総説

第1節 中世国家と仏教 

1 院政と仏教 /2 寺社勢力の展開/ 3 顕密体制論/ 4 諸国一宮制/ 5 室町仏教/ 6 戦国仏教

第2節 中世の仏教思想 

1 浄土教/ 2 専修念仏/ 3 禅/4 法華/ 5 南都仏教の展開と律宗/ 6 本覚思想/ 7 中世神道説と神国思想

第3節 中世仏教と東アジア 

1 五山僧:斎藤夏来/ 2 渡来僧と外交/  3 経典の輸入:橋本雄

第4節 中世の信仰世界 

1 本尊(信仰対象の多様化)/ 2 霊場・寺社参詣/ 3 葬送・墓制・追善/ 4 修験道と仏教/ 5 女性と仏教一

第5節 中世の仏教文化 

1 経典・聖教/ 2 板碑・石塔/ 3 起請文・願文/ 4 五山文学/ 5 寺社建築/ 6 法会・音楽(声明・唱導)/ 7 仏教と芸能/ 8 仏教美術

基礎資料・参考文献

特論 吉田神道

コラム 一向一揆・寺内町

第3章 日本近世 

総説

第1節 国家と仏教 

1 織豊政権期の仏教/ 2 朝廷・公家社会と仏教/ 3 幕府の宗教政策/ 4 徳川と仏教/ 5 藩と仏教

第2節 諸宗派の動向 

1 南都・律/ 2 天台宗:曽根原理/ 3 真言宗/4 禅/ 5 浄土宗/ 6 日蓮宗・法華宗/ 7 時宗/ 8 浄土真宗/ 9 修験

第3節 社会と仏教 

1 都市社会における仏教/ 2 寺社参詣/ 3 勧進/ 4 葬送文化/ 5 女性と仏教/ 6 被差別民・差別と仏教:和田幸司

第4節 仏教の学問・知識 

1 仏教治国論/ 2 書物と仏教知/ 3 寺院縁起と由緒書上

第5節 諸思想・諸宗教と仏教 

1 神道と仏教/ 2 儒教と仏教/ 3 キリスト教と仏教:西村玲/ 4 異端的宗教/ 5 民衆宗教

基礎資料・参考文献

特論 仏教と科学 

第4章 日本近代 

総説

第1節 国家と仏教 

1 廃仏毀釈/ 2  天皇制と仏教/ 3  国家神道と仏教/ 4  宗教行政/ 5  従軍布教

第2節 近代的知と仏教

1 近代仏教学・近代仏教史学/ 2 仏教系教育機関/ 3 メディア

第3節 異文化接触 1 キリスト教と近代日本/ 2 仏跡巡礼と遺跡調査・探検/ 3 来日仏教徒/  4 海外布教(ハワイ・北米開教)/  5 海外布教(アジア)

第4節 社会と仏教 

1 戒律/ 2 仏教改革運動(その1)/ 3 仏教改革運動(その2)/ 4 社会主義/ 5  女性と仏教/ 6  民間信仰と仏教/ 7  社会福祉/ 8 差別と仏教/ 9 仏教系新宗教/ 10 仏教系NGO/ 11 平和運動

第5節 文学・芸術と仏教 

1 仏教と文学/ 2 仏教と美術/ 3 仏教と音楽

基礎資料・参考文献

仏教史関連地図

仏教史年表

索引

執筆者一覧

 

 

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