毎月1日午前11時から護摩と法話があります。

金沢の「鬼門」を守るマリシテン

鬼門封じの摩利支天

 

金沢の「鬼門」を守る

金沢市子来(こらい)町、高野山真言宗宝泉寺(ほうせんじ)は、城下町金沢の「鬼門(きもん)」を守り続けてきた寺である。

鬼門とは、「鬼が出入りする」という北東の方角を示す。京や江戸の都市計画にも取り入れられてきた考え方である。

辻雅榮(がえい)住職(51)は毎朝、城下町金沢を一望する高台に立ち、町並みに合掌するのを欠かさない。「金沢城に音のさんが住んでいなくても、城下を守るのは使命。拝むのが自分の仕事です」

すぐそばには天狗(てんぐ)がすむと伝わる「五本松(ごほんまつ)」がそびえる。泉鏡花が「魔神の棲家(すみか)」と表現した、おどろおどろしい場所であるが、近年は見晴らしの良さから観光スポットになっている。「特に欧米の方が好きなようで、お守りを求めていく方もいます」と辻住職。

 

地下にトンネル?

寺の起こりは、1606(慶長11)年にさかのぼる。三代藩主、前田利常(としつね)は、剣術師範であった重臣の富田重政(とだしげまさ)に命じてこの高台に寺を築かせた、一説には、有事に金沢城を支援する砦(とりで)の役割を期待されたといい、地下には兵を送り込むためのトンネルが掘られているという言い伝えもある。

寺の本尊は、摩利支天(まりしてん)。戦いの神様である。加賀藩祖利家は、佐々成政(さっさなりまさ)と加越能の覇権を競った末森城(すえもりじょう)の戦いで、この摩利支天をかぶとに忍ばせて出陣したという。誰にも悟られず、目的を達成するという功徳があるとされる。

現在、摩利支天は秘仏として、内内陣(ないないじん)の奥に安置されている。

 

被災地を支援

辻住職は「仏には仏にあった場所がある。この寺は崖っぷちにありますが、やってくる人もそれぞれ崖っぷちの悩みを抱えています。本尊の代わりに行者である自分が、できることをする」。東日本大震災の被災地を月一度のペースで訪ねる支援活動を続けているのも、その思いからだ。

(北国新聞 2012年3月24日)

金沢の鬼門を守る

金沢の鬼門を守る

まりちゃん

仏様には仏様にあった場所がある。この寺は崖っぷちにありますが、やってくる人もそれぞれ崖っぷちのような、大きな悩みを抱えています。本尊の代わりに行者である自分ができることをする。足しげく東日本大震災の被災地に通うのも、またその思いからです。

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