護摩に用いる薬種

護摩に用いる薬種

薬種(やくしゅ)は、世間の上薬をもって一切衆生の煩悩の病を療ずる意味で用い、護摩供のたび毎度これを焼きます。薬種は生薬を煎じ服用するに譬えられ、これを焼いて、心安らかな境地に至らしめんと祈ります。たとえば、息災法では、次のとおりです。

白朮(びゃくじゅつ)
白朮(びゃくじゅつ)
菊科オケラの根。精油を含み特有の香りがあり、防菌、防カビ作用がある。
人参(にんじん)
人参(にんじん)
ウコギ科の多年生草本オタネニンジン(チョウセンニンジン)の根をそのまま、または外皮を削り晒して乾燥したもの。
黄精根(おうせいこん)
黄精根(おうせいこん)
ユリ科の草本、ナルコユリの類の根茎を蒸乾したもの。
甘草(かんぞう)
甘草(かんぞう)
マメ科の多年生草本カンゾウの根。中国北部の乾燥地帯に野生する。
遠志(おんじ)
遠志(おんじ)
中国北部産のヒメハギ科の草本イトヒメハギの根。
拘杞子(くごし)
拘杞子(くごし)
ナス科の低木クコおよびナガバクコの果実。
天門冬(てんもんとう)
天門冬(てんもんとう)
ユリ科の蔓草クサスギカズラの根の外皮を剥いで蒸乾したもの。
桂心(けいしん)
桂心(けいしん)
クスノキ科の高木ニッケイ類の樹皮。中国南部、ベトナム、タイなどに産する。
地黄(じおう)
地黄(じおう)
ゴマノハグサ科のカイケイヂオウの根。

〈参考文献〉カラーブックス197「漢方薬入門」難波恒雄・保育社 昭和45年発行

オンマリシエイソワカ
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